船井電機新応用技術研究所が開発した反射型ディスプレイ「Dynamic ECD」の表示例(上半分)。下半分は実際の新聞紙面の一部。
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船井電機新応用技術研究所が開発した反射型表示デバイス「Dynamic ECD」(Tech−On!関連記事)は,パッシブ・マトリクスによるライン・スキャン駆動であるにもかかわらず,画面全体に文字や画像がスッと浮かび出るような表示法である。これは,ラインごとのスキャン書き込みを何回か繰り返すことで染料の濃度を濃くして浮かび上がらせる方式だからだ。
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2〜5回の高速スキャンで画像を表示
同デバイスは,電極の密度を3本/mmとした場合,A6サイズを0.1秒以下で表示できる高速性が売り物。これまでのパッシブ駆動の電子ペーパーは,画面を端から端まで1秒程度でワイプしながら切り換えをしており,切り換わる様子が目に見えた。また双安定のデバイスの場合,中間濃度を表示するためにはディザ法で表現するしかなかった。これに対して船井の表示デバイスは,非常に短時間で画面全体のワイプを繰り返すことで表示濃度を上げることができる。100%の濃度に達する時間が0.
平行し駐車場を教える方法1秒以下であるため,画面全体の画像をアクティブ・マトリクス型パネルのようにスッと浮かび上がらせることができる。現状は2〜5回のスキャンで100%濃度まで濃くする。PWM(パルス幅制御)により階調表現もできる。現時点では4階調だが,さらに細かくできるとする。
書き込み電圧6V,保持電圧は3V
同デバイスの動作電圧は,書き込みが6V,保持電圧が3Vとする。つまり,画像を保持するために電圧が必要で,現状は電子ペーパーのような双安定による超低消費電力デバイスではない。当面は,携帯情報機器用のディスプレイとしての用途を開拓する。消費電力は,書き込み時が0.16mW/cm2,保持時が0.08mW/cm2である。書き込み速度は0.1秒/60ラインであるのに対して,消去スピードは0.5秒/60ライン,寿命は現状で100万回程度あるとする。
今回の試作機はガラス基板を使って製作した。50μmのギャップを保持するためにスペーサを分散させている。樹脂フィルムを使ったデバイスも開発中であるとする。同社は,同デバイスの価格を現状の液晶パネルの1/3以下を目指すとする。
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