2012年5月4日金曜日

アリゾナの動物


アリゾナ南部に広がるソノラ砂漠やチフアフアン砂漠には、実に様々な動物が生息しています。 これらの動物達はこの暑く乾燥したアリゾナの気候を好み、また長い年月をかけてこの地域に適応してきました。

アリゾナで遭遇する可能性の高い10匹の動物をご紹介します。 もちろん遭遇といっても、必ずしもすぐ近くで見かけるわけではないですし、ホテルの部屋にいることもまずないことですからご安心下さい。

アリゾナ州ツーソンのソノラ砂漠博物館はアリゾナに生息する動物達について学ぶのに最適な場所の一つで、ここではこれからご紹介する動物とその生息環境を安全な距離から見学することができます。

砂漠ワタオウサギとジャックウサギ

左は砂漠ワタオウサギ、右はジャックウサギです。

ジャックウサギと砂漠ワタオウサギは大抵夜明けか夕暮れ時に活動します。 砂漠ワタオウサギの耳はジャックウサギの耳と比べて小さく、そのしっぽは愛らしくふさふさとしています。両ウサギ共に少食ながらこまめに食べ、サボテンを含め様々な植物に噛り付きます。



ウズラ

ウズラは丸々として羽毛の生えた鳥です。母ウズラがその子供達を散歩に連れて行ったりと、家族で群れになって道路を渡ったりします。この鳥は食用としても用いられますが、ここではお話しすることはやめておきます。



ハチドリ


ここで、 MARSは今夜になりますか?

南アリゾナはハチドリ天国です。その種類は22にも上り、これほどまでに多種多様なハチドリを見つけることは北アメリカのどこを探してもまず無理でしょう。 とても愛らしくパタパタとヘリコプターのように花の周りを舞うハチドリですが、実はとても食欲が旺盛です。 温血脊椎動物の中でも最も新陳代謝率が高いため、餓死しないように一日中食べまくるのです。



ハベリナ

またの名を「くびわペッカリー」といいます。小さな野生いのししといった風貌ですがブタ科の動物ではなく、実はカバに最も近い動物です。ずっと遠く離れた住宅地のごみを漁りに来たりすることから、砂漠版のたぬきのようでもあります。 フェニックスやツーソン近郊の行楽地ではハベリナが集団で定住しています。愛らしい動物ではありますが、サボテンやとげなど何でもかじれる大きな歯を持っているため避けたほうが良いでしょう。



トカゲ

 ピンク色で小さくきゃしゃなヤモリは手足の指に丸い吸盤を持つことで知られ、その吸盤は壁をよじ登るのにとても便利です。 中には長さ2フィートの黒とオレンジの縞模様のあるアメリカドクトカゲ(別名ヒラモンスター)のようなトカゲもいますが、ヤモリのような普通のトカゲのほうがずっと一般的です。


洪水が発生しない理由

アメリカドクトカゲはアメリカに生息するトカゲの中で最も大きく、唯一州法で守られた有毒な動物です。その一見穏やかでゆったりとした振る舞いに騙されてはいけません。アメリカドクトカゲは万力のようにがっしりと噛み付くことができるからです。もし噛まれたら、工具のドライバーのようなもので引き離して近くの救急病院に駆け込まなくてはならなくなります。 人間がアメリカドクトカゲに襲われても致命的な被害はないと言われますが、それを実験してみるのはやめておいたほうが良いでしょう。



ミチバシリ

以前ツーソンでとさかのある、約2フィートもの大きなミチバシリ(英語名はロードランナー)が駆け抜けていくのを見かけたことがあります。 アニメのルーニートゥーンズではいつもコヨーテに追いかけられていて、「ミッミッ」と車のクラクションのような声で鳴きますが、それはアニメの中だけの話のようです。 ミチバシリはガラガラヘビを一匹丸ごと食べ、飛ぶよりも走ることを好み、なんと時速15マイルもの速さで全力疾走できるのです。



コヨーテ

 コヨーテはイヌ科の動物の中でも大変俊足です。野生の犬の一種であり、その大きさはジャーマンシェパード程です。最高時速40マイルという速さで走り、一晩で数百マイルを駆け抜けることができます。


スズメバチはどのように大きい

コヨーテは社会性に富み、群れを成して移動することも多い動物です。また人なれしていて、夫婦は一生添い遂げ、その子供達は親と1年以上住むこともあります。コヨーテはとても賢く、他のイヌ科の動物達と比べるとさらに洗練された幅広い語彙を持ちます。 唸ったり、クンクンと鳴いたり、吠えたり、キャンキャンと甲高く鳴いたり、遠吠えをしたりとそれは様々です。尻尾を振る、唇を歪める、喧嘩の真似事をすると言ったボディランゲージも得意です。

コヨーテの最も特徴的な吠え方と言うと、長い遠吠えや短くメリハリのある鳴き声の後に連続的に甲高く吠えるというものですが、そうすることによって狩りの前後に仲間を呼び寄せることができます。 その良く吠える性質のため、いくつかのネイティブアメリカン言語においては「歌う犬」という意味の名を持ちます。

コヨーテは日中は内にこもるため見かけることは少ないかもしれませんが、夜になるとその鳴き声をよく聞くでしょう。バンダナを巻いたコヨーテのイラストなどをよく見かけるかもしれませんが、実際に巻いている本物のコヨーテはまずいません。



サソリ

ロブスターのミニチュア版のようなサソリは暗闇や乾燥した場所を好みます。どの種類のサソリも暗闇の下ではほとんど見えません。(紫外線の下では青白く光りますが) もし靴をベッドの下に一晩中置いておく場合、履く前に振ってサソリが中にいないことを確認しましょう。サソリに噛まれると痛いですが、それほど危険性はありません。


サソリの持つ針は毒性がありますが、自己防衛の時のみ人間を刺し、そのほとんどの場合は腫れて痛むだけです。 しかし例外もあり、小さなバークスコーピンというサソリに刺された場合、痙攣を起こし時には心不全に至ります。



ガラガラヘビ

アリゾナの広報局関係者達は、ガラガラヘビはアメリカのほぼ全州に生息しているということを強調したがりますが、全米でガラガラヘビの種類が最も多いのはアメリカ南西部である、という事実は伏せたいようです。

しかしガラガラヘビのガラガラ音は「あっちへ行け」という合図であり、人間を襲って格闘することは好まないのです。また人間は襲って食べるには大きすぎますし、その毒を無駄にしたくもないのです。もし噛まれた場合ですが、その傷が無毒であることは50パーセントの確立です。 結論ですが、荒野に踏み込む時は足元に気をつけること、しかし心配のしすぎもよくありません。雷に打たれる可能性のほうがガラガラヘビに噛まれる可能性より20倍も高いのですから。



クモ

大きく毛むくじゃらのタランチュラは最もよく知られた砂漠のクモですが害はなく、実際にペットとして飼う人もいるくらいです。 避けたほうが良いとされるクモはもっと小さな、しかしさらに毒性の強いクロゴケグモです。(英語ではブラックウィドウと呼ばれます)クロゴケグモに噛まれると死に至ることもありますが、幸運なことにこのクモは攻撃的ではありません。しかしこのクモの顔や角の黒い部分を指でつついたりするのはやめましょう。毒性のあるのはメスですが、真っ赤で砂時計のような形の模様が胸についていることから区別がつくでしょう。



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